塗装・塗料の専門知識

阪神佐藤興産株式会社

2022
9.1

内装塗装で仕上がりムラ発生

吸込みの違いがムラに!

 

オフィスビルの廊下壁の塗り替えで仕上がりムラが発生しました。

 

下地は石膏ボードで、旧塗膜はつや消し合成樹脂エマルションペイント(以下EP)が用いられ、経年で手垢汚れ・へこみ・キズなどの劣化が見られました。へこみ・キズ部は石膏ボード用パテを用いて修復し、サンドペーパーで平滑にした後にEPを2回塗りして仕上げましたが、翌日仕上がりを確認した際に絆創膏形状の黒いムラが点在していることに気付きました。

 

近くで正面から見るとムラは見えないのですが、遠くから斜めに透かして観察すると黒いムラが発生しています。ムラに見える部分をルーペで観察すると、塗膜に微細な凹凸が確認でき、ムラの形状からパテで補修した部分に発生していることが分かりました。

 

これはEPの水分がパテに急激に吸い込まれて乾燥したために塗膜が粗面になり、斜光で見たときにパテ部の微細な凹凸のため発生した影が黒く見えていたことが原因でした。

 

 

長い廊下はつやが目立つ

 

オフィスビルや学校などの長い廊下では斜光で壁面を見ることになるため、微細な変化も目立ちますので注意が必要です。

 

今回、使ってしまった石膏ボード用パテは、顔料の粒子が粗く吸込みも大きいため塗装用には不向きです。塗装にはEPの顔料粒子と吸込みが近いエマルションパテを使用します。ただし下地によっては旧塗膜との吸込み差も生じる場合もありますので、パテ処理後に吸込み止めシーラーを塗装することをお奨めします。

 

今回の様な症状が発生した場合には、部分的にEPを試し塗りしてムラが消えることを確認してから全面の手直しを行います。それでも目立つようであれば、塗膜を十分に乾燥させてからムラ部分を細目のサンドペーパーで軽く研磨して試し塗りを行ってください。また、補修塗りのタッチアップでも色・つやが変わって、同じようなムラが生じる場合がありますので、塗料の選択と管理には十分な注意が必要です。

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