塗装・塗料の専門知識

阪神佐藤興産株式会社

2024
9.2

天井の塗り替えではく離

ロックウール天井の塗り替えではく離

 

オフィスビルの天井面の塗り替えを合成樹脂エマルション塗料(EP)で行いましたが1年を経過した頃からはく離が始まりました。現場の状況を確認したところ、天井面はロックウール吸音板で、1回目の塗り替えは専門業者により吸音天井板専用の塗料を用いてエアーレスで塗装したことが分かりました。

 

吸音板は表面の無数の細孔(小さな穴)で音を吸収することで吸音効果を発揮します。塗料などで表面に膜を作り細孔を封じると吸音性能が落ちるため、吸音板専用の塗料は塗膜を形成させる樹脂成分を最小限に抑え、乾燥後に粉末に近い膜を形成させることで、音を反射させず透過させることが可能になっています。

 

今回は旧塗膜が強度のない粉末状塗料であったことからEPが付着出来ず、はく離するに至ったと思われます。

 

 

 

 

 

 

さわって粉が取れるようであれば粉末状塗料

 

塗装の前に指で触って粉が付着する場合は、粉末状塗料の使用を疑って塗装履歴を確認してください。そして粉末状塗料であった場合は、同じ粉末状塗料の「シールマット(日本ペイント製)」などを用いて塗り替えを行います。

 

この塗料はエアーレスで塗装しますので、塗装床や壁面を養生フィルムで完全養生する必要があります。完全養生を行った後、スポンジ、ブラシなどを用いて、粉末状塗膜を丁寧に取り除いた後に、濡れたウエスで清掃します。下地がヤニなどで汚れている場合が多いので、下塗りに水性ヤニ止めシーラーを使い、ヤニやシミを抑えて乾燥後にシールマットを吹き付けて仕上げます。

 

気付かずにEPを塗装してはく離した場合は、EPを取り除くしか手がありません。ヘラなどを用いてケレンした後に上記の塗装方法で手直しを行ってください。

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