塗装・塗料のコラム

阪神佐藤興産株式会社

2020
6.1

塩ビクロス塗装で粘着発生

 

 

 

塩ビクロスを塗り替えたら粘着が!

 

塩ビクロスには塗装できないと思っていた人たちが、人気のおしゃれ雑誌でクロスの上から塗装する方法が紹介されたことがきっかけとなり、最近のDIYブームもあって壁紙クロスでは出せない、おしゃれな素材感を求めて塗装に挑戦するケースが増えています。
ところが、自宅の塩ビクロスを市販のつや有り合成樹脂エマルションペイント(以下GP)で塗り替えたお客様では、塗装後1ヶ月ほどで塗装面に著しい粘着が出てしまうことが多くあります。

 

 

 

粘着は塩ビクロスの可塑剤とGPが原因です。

 

塩ビクロスは、裏打ち紙の上に0.2〜0.3mmの厚みの塩化ビニルフィルムを加工した壁紙です。塩化ビニル樹脂そのものは硬質なので、柔らかさを出すために可塑剤が配合されており、それが粘着の材料となります。また、GPは塗膜自体に若干の粘着があるため、塗装することで塩ビクロスに含まれている可塑剤がわずかに塗膜側に移行するだけで粘着が出てしてしまうのです。

 

 

 

粘着防止にはつや消し合成樹脂エマルションペイント(以下EP)が最適

 

塩ビクロスの塗り替えに、EPを使用することで、粘着のトラブルが防げます。EPはGPに比べて、多く配合されている顔料が塩ビクロスからの可塑剤移行を阻害するために粘着までには至りません。もしGPを塗装して粘着症状が出てしまった場合は、EPを塗り重ねることで粘着を押さえることが出来ます。ただしGPが著しく軟化してしまった場合は、塩ビクロスを張り替えるしか方法はありません。
クロスには色々な種類がありますが、塗装するには塩ビクロスが無難です。布クロスなどは
塗料が多く付くために乾燥が遅れ、水分で布クロスが浮いてくる場合があります。
塗装に当たっては塩ビクロスの破れ、浮き、キズなどは事前に修復を行い、汚れは中性洗剤等で洗浄します。EPは厚く付け過ぎずに、できるだけ薄く均一に塗付けることが上手く仕上げるコツです。水性塗料なので密閉しますと乾燥しませんので、換気を良くしてください。塩ビクロスの改修には可塑剤移行の少ないヤニ止め性に優れた機能型EPの「水性ケンエース」をお奨めします。