塗装・塗料のコラム

阪神佐藤興産株式会社

2019
4.1

屋根に塗装した遮熱塗料がはく離していませんか?

大切なお住まいに長く快適に住み続けるうちに、さまざまな部分に不具合や改修が必要な点が生じてきます。ここでは、お住まいにどんなトラブルが起きて、プロはそのトラブルにどのように対応するのか、あるいはそのトラブルにまつわる建築材の知識などをご紹介します。あなたのお住まいでこんなトラブルが起きていないか、確認しながらご一読いただければ嬉しいです。
今回は、工場の大屋根に塗装された遮熱塗料(高日射反射率塗料)のはく離について考えてみましょう。

 

 

 

遮熱塗料は次世代の主役塗料になる可能性も

 

省エネや屋内環境向上を狙って、屋根の塗装に際して遮熱塗料を採用するお客さまが増えています。
遮熱塗料には、遮熱効果による冷房費の節電、又建物の長寿命化、ヒートアイランド現状の抑制など、その建物のみならず地球環境保護の観点からも大きな効果が期待される塗料です。東京都の自治体におきましては、地球温暖化対策及びヒートアイランド対策として建築物の屋上、屋根に遮熱塗料の塗装を行う建築物の所有者(個人、管理組合、法人、個人事業所)に材料費の一部または全部を助成する制度があります。
そのため、工場や公共建築物といった大きな建物のみならず、最近では個人のお住まいやマンションなどにも遮熱塗料が採用されることが増えています。
もちろんデメリットもあります。やや価格が高価だったり、塗膜が著しく汚れてしまうと折角の遮熱効果が低下したり、材料の施工の管理が厳しく、取り扱い難かったり、また、採用する塗料の色相によっては遮熱効果が十分に発揮できなかったり、まだまだ進化途中の塗料かも知れませんが、その可能性は無限に広がっていると言えるでしょう。

 

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さまざまな検査の結果をもとに原因を推測して探る

 

そのような遮熱塗料の工場大型屋根でのはく離事故例を紹介します。屋根材のガルバリウム鋼板製の折半屋根に夏場に遮熱塗料を塗装しましたが、1年後に一部分にはく離が発生していることが発見されます。こうした場合は、現場の調査を行い、はく離箇所の傾向や面積、形状、どこの層からはく離しているのかを確認し、さらにはセロテープによる付着検査を行って、周辺の塗膜の付着状態を把握し、それを元に推測しながら原因を探していきます。
はく離箇所は折半屋根の雨が流れる下底に発生し、はく離形状は丸や楕円など。位置的には、折半屋根の軒先に近い部分などに多く発生していました。
屋根を塗装する場合は、熱や雨、汚染など条件が厳しいために塗装段階でかなり付着性に配慮しながら作業を進めていきますが今回の調査結果から、はく離層が下塗りと中塗りの間からはく離していることと、はく離の状態が、丁度雨水が折半の下底のくぼんだ部分に溜まる水たまり状の形状であったことから、下塗りの段階で何らかの条件で塗装間隔が開き、その間に降った雨が付着を阻害する成分を集めてそのまま乾き、その上に次の塗装が行われたことで、その部分がはく離するに至ったと推測いたします。ここでいう付着を阻害する成分を特定はできていませんが大気中の塵埃、VOC、酸性雨、工場ダクトからの油脂、シリコン、活性剤、酸性物質、塩素などの成分が考えられます。

 

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不可避な天候変化が原因で不具合が生じる場合も

 

作業中の天候悪化を責めることはできませんが、できる限りの配慮をして作業を行っても、はく離などの事態は起こる可能性があるということをご理解いただければ幸いです。しかしながら、はく離などの事態に遭遇した場合でも良い業者に依頼していればしっかりと補修や対策をしてくれます。そうした意味でも、業者選びが非常に重要になってくると言えると思います。

阪神佐藤興産では、お住まいの遮熱塗料の屋根塗装はもちろんのこと、メンテナンスに関するご相談をお受けしています。もしお客さまが大阪や神戸といった関西圏にお住まいで、屋根の遮熱塗料の塗装や外壁の塗り替え、補修などをご検討でしたら、ぜひとも阪神佐藤興産にご相談ください。