塗装・塗料の専門知識

阪神佐藤興産株式会社

2023
10.1

台風で壁面の表層が大きく剥がれた!

剥がれは脆弱化した界面で!

 

築50年の鉄骨ALC造の建物が台風に遭い、外壁の仕上げ材が大きな面積で剥がれました。

竣工時は砂状のリシン塗料仕上げ、10年前の全面改修では軽量モルタルを用いて目地をつぶす大壁工法が施され、石材調塗料のスキン吹き付けで仕上げられていましたが、今回の台風で一気に大面積の仕上げ材が剥がれてきました。剥がれてきた膜は5~7mmと厚く、軽量モルタルとALC界面から起こっていました。

はく離した原因は、本格的改修まで40年間も放置され脆弱化したALCに軽量モルタルの厚付けと目地をつぶす大壁工法を選択したことにより、セメントの硬化収縮力が脆弱化し、ALCの表面強度を超えてしまったことで浮きが生じ、はく離するに至ったと思われます。

 

 

脆弱化ALC表面の強度回復が肝心!

 

予防策としては、サンダー等で弱くなっているALC表層を取り除き、エポキシ樹脂シーラーで表層の強度回復を図ってから下地調整を行います。下地調整は収縮応力の少ないALC専用モルタルで段差調整を行い、ひび割れ防止のために大壁工法は避けて目地はつぶさずに残し、シーリングを打ち直します。仕上げの塗料としてはALCに必要な防水性を考慮した「弾性フィラーシステム」を用いてシリコン樹脂上塗りで仕上げます。

 

 

金属サイディングによるカバー工法も視野に!

 

剥がれが起きてしまった場合、正常な部分でも経時で浮いてくる可能性がありますので、ALCの平面はもちろん、目地をつぶした軽量モルタルまで除去することが必要になります。除去後は前述の方法で改修することになりますが、ケレンと下地補修に高額な費用が予測されますので、別の工法として、金属サイディングを用いたカバー工法での改修も視野に入れ費用、工期、性能などを比較して慎重に検討されることをお奨めします。

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